Extrapolateしてみる?

広報専門員の清水奈緒美が、国際交流課 国際交流員 ジェームズ・ボリンジャーさんにお話を伺います。

最初の印象は・・悪かった(笑)

血色のわる~いきれいな顔の外国人。プレゼン直前、私がPCとプロジェクターの接続トラブルで困っていた時、焦るでもなく面倒がるでもなく無表情で解決してくれた。「めちゃクールやん…」。今でこそニコニコしているが、これがジェームズさんの第一印象だった。

アメリカのノースカロライナ州出身。中学時代、「鋼の錬金術師」を見て日本語に興味を持ち、大学で名古屋外大の日本人留学生と出会ったことがきっかけで、名古屋大学へ留学。日本食が口に合い、手羽先に台湾焼きそば、ありふれた牛丼やコンビニ弁当でさえ新鮮に映った。「日本食美味しい!滞在1年では物足りない」と、JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)を活用し、2015年から県の国際交流員(CIR)として働いている。
現在、県庁にCIRは4人いるが、みな日本語能力の高い精鋭だ。

 

クールなのにお茶目・・そのギャップが魅力かもしれない

主な仕事は、翻訳・通訳や、先週の新任職員研修をはじめ、学校などで行う多文化理解のための講演・イベント、ALT(外国語指導助手)の生活や業務のサポート、海外訪問団の随行などだ。

そして、ジェームズさんならではの活躍がリポーター業。広報番組で、県内の道の駅と商店街を紹介した。テレビ用にテンション高めの一面が出るかと思いきや、相変わらずクール。
しかし、実直な性格のにじむリポートにファンは増えていった。当時は「自分の日本語の変なところが目につくのが嫌…」と放送を見たがらなかったが、「取材で食べた淡路の玉ねぎの天ぷら!こんなに甘いのかと感動したぁ」、「相生のペーロン、練習に参加できたのがいい思い出」と兵庫ツウな部分をにじませる。

商店街ロケ中のジェームズさん。この法被がユニフォーム。

異文化を“知る”のではなく“理解”する。理解するって‥どういうこと?

CIRの役目。それは異文化・多文化への感心と理解を広げること。私も外大出身。異国の言語や文化を知るのは血が騒ぐほど楽しくてしょうがない。だが、思う。単に知るのではなく本当に異文化を理解するとはどういうことなのだろう。

「『外国人だから箸使えないんじゃない?』とか言われることがあるんだけど、アメリカでは中華料理も人気だから、箸を使える人も多い。まだステレオタイプなアメリカ人像を持っている日本人も少なくない」とジェームズさん。
今、生活していて私がコンビニ以外で地域の在住外国人と関わることは少ないが、きっとばんばん日常的に文化の違いに触れる日は近いだろう。
「講演で僕、『アメリカにはFAXはほぼないし、家の中でさえ子どもを一人にすることはほぼない。日本のタクシーの自動ドアも、おもてなしという考えもあれば、行き過ぎととらえることもできるんじゃないか』っていう話をするんだけど、そういう文化の違いの例を知ってもらって、知るだけじゃなく『違うのはなんでだろう』って考えてもらいたい。英語に便利な単語があって、“extrapolate”=既知の資料から未知のことを推測・予測すること。僕たちの仕事は、異なる文化や習慣を知ってもらって、その背景とかそこにある価値観についてextrapolateしてもらうことなんじゃないかな」。

お問い合わせ

記事についてのより詳しい情報や、画像の提供、転載等についてのお問い合わせはこちら。

なんでも聞いてね。