「山の学校」の7名、震災ボランティアで今年は宍粟・真備町・厚真町へ。

「山の学校」という、ハイジとペーターが通っていそうな名前の学校が、宍粟(播磨地域)の、本当に山の中にあるそうです。

そこでは、学校にあまりなじめなかった15歳~20歳の若者たちが、一緒に寝泊りしながら、毎日、森の下草刈りや杉の枝打ちなどの森林実習を中心に1年間を通して様々なことを学ぶのだとか。

「これまでの学校の枠にとらわれない新しい学びの場として、平成5年に開校しました」……って、もう創立25年! 最先端のシュタイナーとかのオルタナティブ教育っぽいのに!! しかも、兵庫県立だぜ~~~。

今年も、ちょうど15歳から20歳までの8名が在籍しているそうです。

 

で、「兵庫ジャーナル」という新聞で、記事を見かけたんですよ。

「山の学校 真備町で災害支援」

 

え!

すっごく気になったので、電話で取材をさせていただきました。
答えてくださったのは、現地にも行かれたという、宮脇副校長。それはそれは、とても温かなお声の女性です。

 

 

電話 インタビュー

 

被災地を飛び越せなかった。

山の学校では、毎年、全員で2泊3日の「震災ボランティア研修旅行」をしているそう。
東北に2年間行き、それから昨年は熊本へ。そして今年も熊本……と思っていたところに起きたのが、7月の西日本豪雨でした。

まずは、災害後すぐに、今回23件の土砂崩れが起きた地元・宍粟のボランティア支援活動に参加。
それからしばらく経って、宮脇副校長や校長、教員のみんなで今年のボランティア研修旅行の話になったときです。

 

兵庫から熊本へ行くのに、岡山の真備町や広島を飛び越していくのもいかがなものか……。自然と、そんな話になったんです。

 

それで、倉敷市災害ボランティアセンターに連絡をしたところ、受け入れが決定。
9月21日、災害支援のため、7名の生徒と校長や副校長など教員4名が、朝7時に宍粟を出発して倉敷に入ったといいます。

 

 

 

ニュースを見ているだけでは、わからなかった。

ボランティアセンターの研修で、「被災者の方がいろんな話をされると思いますので、ぜひ聴いてください。『聴く』というのも、ボランティアのひとつです」と教えられた18歳の生徒は、最初、首を傾げていたといいます。

その後、現地で校長先生率いる班と、宮脇副校長の班に分かれて、それぞれ浸水した住宅で砂利や庭木を運び出す作業などを1日行いました。それはそれは、重労働だったといいます。

宍粟に戻ってきてからの感想文で、その生徒が、こう書いたそうです。

 

なぜ『聴くこと』がボランティアなのか、現地に行って、わかりました。

 

被災者の方は、本当につらい思い、大変な経験をされている。それは、ニュースで見ているだけでは、わからなからないことだった。
直接現場に立ち、被災者の方の言葉に耳を傾け、被災者の方の「せめてこの状況を、日本国中の人に知ってほしい……」という思いをしっかりと受け止めること。それも、本当に大切なことなのだ、と。

想像するに、被災者の方も、(もちろん本当に大変な中ですが)嬉しかったと思います。こうして未来に語り継いでくれる若い子が、自分の話を聞いてくれること。しかも、たまたま、訪れた1軒は、同じ姫路の旧安富町のご出身だったそう。さぞかし、嬉しかっただろうなあ。

 

山の学校 真備町 震災ボランティア

 

 

それは、半年間の成果。

「災害支援の前後で、生徒さんに変わられたことなど、ありましたか?」

ちょっと嫌らしい質問をすると、宮脇副校長は、「いや、たった1日で、それで変わるなんていうことはないですよね」と、優しく笑われました。
「人間の成長なんて、そんなわかりやすく記事になるような、生半可なもんじゃないのよ」と、たしなめられたような思いがして、ハッとしました。

ただ……、と、宮脇さんが、言葉を継がれます。

 

もし4月の初めだったら、みんな嫌々、やっていたのではないかなと思うんです。でも今回は、みんな、率先して自分から動いていました。

重いものを運ぶときには「○○君が力あるから、これやって。僕はこれする」というような声かけが自然にできていました。
土嚢をたくさん作る作業も、一人が袋の口を拡げ、もう一人が土を入れ、もう一人はこぼれた土を集めて袋に入れる……というように、協力して他の子と取り組んでいました。

 

前だったら、きっと、一人一人が別々に作業していたのではないでしょうか。

生徒たちの山の学校での半年間の成長をとても感じましたし、その成長があったから、こういうボランティア活動もできたのだと、私は思って……嬉しかったです。

 

山の学校 真備町 震災ボランティア

 

 

明日、北海道・厚真町へ。

そんな山の学校のみんなは、明日10月12日から、今年の震災ボランティア研修旅行に出かけるそうです。

行先は、その後、9月の地震で大変な被害を受けた、北海道胆振地方の厚真町。再び、宮脇副校長自ら率いての出発です。

 

がんばって! きっとたくさんのひとたちが、君たちの力に勇気づけられます。
兵庫の一員として、応援してるよー!!!

 

 

▶web 兵庫県立 山の学校

http://www.seishonen.or.jp/yamanogakkou/index.html

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